小豆島、草壁港のきれいなフェリー

瀬戸内海の島々を結ぶ、無数のフェリー、大小様々な形の船がミズスマシのように各港を結んでいる。 

瀬戸内海最大の離島、小豆島には本土、四国、近くの離島を結ぶ1000総トン前後のフェリーが行き交い、楽しませてくれている。もう5年になるが神戸からジャンボフェリーで坂手港、そしてバスを乗り継いで草壁港に行ったときのメモとスケッチである。背景は寒霞渓。わずか15分の停泊なので、船はスクリューを前進で回したまま。


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尚、下記のメモには無いが、港には必ずと言って良いほど有る大衆食堂、ここもご多分に漏れず桟橋の際に小さな食堂があった。情報を得るには最適の場所。若い人が経営しているケースはまず無い。こちらも70位の女将さんが一人できりもみをしていた。

 


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食堂前の道路を挟んで浮き桟橋が海に向かって張り出している。小型船用で、瀬戸内海をヨットで旅する外国人が寄ってくれた話や、横山やすしが来てくれたことなど、話してくれた。壁にはそれらの写真や色紙がびっしりと貼ってあった。この食堂の女将さんは桟橋を発着する船の管理もしているそうである。


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売り上げに貢献するため、食事丈でなく、お酒を熱燗で2合ほどいただいた。まあ、これは島を訪れたときの一つの楽しみでもある。

しかし、島を取り巻く環境は厳しい。人口3万人以上と長らく思っていたが、データで見ると28000人と出ていた。離島振興法の適用も今は受けているらしい。移住者、Iターンの方も多くおられるらしいが、それ以上に自然減、および出て行く人が多いというのは、何処の有人島も同じである。離島振興法が機能していないのかも知れない。国がお金を出せば済む、と言う問題では無い。もっと地域の事情を加味した法律が必要である。下目目線の法律になっていないかな?

以上 2018年8月24日追記

 

2013年9月22日 小豆島ミニクルーズ
草壁港に着いたときは、フェリーはいなかった。ブルーラインの停泊は僅か十五分、着いたら直ぐに描かないと出港してしまう。時間の不足を補うため、あらかじめ周辺のスケッチをしておき、船を埋め込むと言う作戦をたてた。しかしさすがに時間の制約が大きく、正直かなり焦って船の形を描きこんだ。昼過ぎの のどかな、でも少し暑すぎる小さな港での昼下がりの出来事である。


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この日、九月二十二日朝は、連休の中日、沢山の乗客が神戸三宮駅に近いジャンボフェリーの乗り場で列を作っていた。八時発の小豆島経由高松行、りつりん2である。乗船して驚いたのは沢山のござが船会社により準備されていたこと。出港時にはいたるところ人で溢れ、通路やホールの床にまで所狭しと家族ずれがござを敷いて時間を過ごしていた。

 


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折角の船旅なのだからデッキで瀬戸内海の景色でも見れば時間はつぶせるのに、と船の好きなものは思うのだが。

天気は良く金波銀波の海面はまぶしい。だが霞で見通しがきかず、明石海峡大橋を通過後、播磨灘に入ると殆ど何も見えない状態に。

二時間が過ぎると険しい山々が連なる小豆島が真正面にぼんやりと見えだす。やがて三時間の航海が終わり坂手港に入港した。坂手港よりバスで約十分、草壁港で降りる。

この港からは内海(うちのみ)フェリーの船が出入りしている。小奇麗なターミナルがあり、エレガントなフェリー、ブルーラインが高松とを結んでいる。内海は寒霞渓の真下に見える町でもある。その寒霞渓の一部が見えるスポットを探して小さな港のスケッチを描いたのは前述の通り。

スケッチ後、2時間以上時間を調整して、次の便で高松へ向かった。船は千総トン、長さ八十五メートル、ジャンボフェリーと比べると小ぶりだが、なかなかしゃれたデザインの船で、最上階は周囲ガラス張りのオープンデッキになっていて西欧のクルーズ船などにみられるリドデッキ風になっている。又、その下の客室からは中庭からの階段で行き来できるようになっている。オープンデッキの更に上には、展望デッキが備えられていた。


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わずか一時間の高松へのクルーズ。勿体ないような設備の船である。途中、去っていく小豆島の景色は勿論、進行方向の左側に近づいてくる八栗山の険しい絶壁、それと対照的な屋島の台形の山々が迫ってくる。途中、反航するジャンボフェリー、りつりん2に出会った。


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僕が神戸から乗った船である。高松港が近づくにつれ急に色々なフェリーが目につきだした。小豆島各港、塩飽諸島やその他付近の島嶼を結ぶ船が頻繁に出入りし、さすがに高松港だと思う。本四架橋の整備で随分と本州と四国を結ぶ船は減ったが、まだまだあちこちで航路は健在である。さて、次はどのルートの港をゲットしようか、等と考えながら夕暮れの高松港で下船した。